UACJ、取締役人事案で古河電気工業との協議を表明


株式会社UACJ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:岡田満)は4月4日、自社の代表取締役人事に関して、去る2月27日に同社筆頭株主にあたる古河電気工業株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:小林 敬一)がウェブサイトで発表した再考表明について、関係先と誠実に話し合いを進めていく旨を公表している。

これは株式会社UACJが2月27日付けのプレスリリースに関するもので、これについて先の古河電気工業が「同社の発行済株式総数の 24.90%を所有する筆頭株主である当社は、当該人事の一部について賛成しかねる点があることから、同社に再考を求めております」と表明したことを受けてのもの。

より具体的には、 「当社の持分法適用関連会社である株式会社 UACJ が、本年4月1日付及び6月21日付の同社役員人事について発表しましたが、同社の発行済株式総数の24.90%を所有する筆頭株主である当社は、当該人事の一部について賛成しかねる点があることから、同社に再考を求めておりますので、この旨お知らせいたします。

同社は、取締役兼常務執行役員である石原美幸氏が、本年4月1日付で常務執行役員を退任して取締役専任となったうえで、6月21日付で代表取締役社長兼社長執行役員に就任し、これに伴い、現在代表取締役社長兼社長執行役員である岡田満氏が6月21日付で代表取締役副会長に就任する旨を発表しました。

現在、代表取締役会長の山内重德氏は現職のまま留任するとのことなので、6月21日以降は、山内会長、岡田副会長および石原社長の3名が代表取締役として同社の経営を主導していくことになります。

本年10月1日に、旧古河スカイ㈱と旧住友軽金属㈱の合併により㈱UACJ が発足してから5周年を迎えます。

この間の山内会長・岡田社長体制による経営の実績をみると、遺憾ながら、合併前に計画されていた合併効果の実現には至らず、海外における大型投資も成果を上げるどころか大きなリスク、懸念材料となっているように見受けられますし、株価も日経平均が大きく上昇する中で同社株は合併時よりも下落しています。

このような状況において合併5周年を迎えるにあたり、人心を一新し、業績の改善を期して、社長を交代することについては、当社としても異論はありませんし、石原新社長のリーダーシップの下、同社が発展することを願っております。

しかしながら合併時より代表取締役会長、代表取締役社長として同社の経営に当たってきた山内、岡田の両氏が、社長交代後も代表取締役として経営陣に残るという人事は、経営責任を軽視するものであるうえ、コーポレートガバナンスの観点からも、現役であるという点において、昨今懸念されている経営トップ経験者の相談役・顧問就任による経営関与の問題以上に、ガバナンス上の大きな問題を孕んでいると言わざるを得ません。

当社といたしましては、この際、山内、岡田の両氏は取締役を退任すべきであると考え、役員人事の再考を同社に強く求めている次第です」と記している。

これによりUACJは古河電気工業の再考表明を受け、石原美幸取締役常務執行役員が社長に昇格する人事を進める一方で、山内氏と岡田氏は退く方向で検討している模様。

ちなみにUACJは、古河電工子会社であった古河スカイと住友金属工業(現新日鉄住金)系の住友軽金属工業が平成25年に経営統合して誕生した。
これによりアルミ圧延品の国内最大手となったのだが、統合後の業績は現段階では低迷している(30年3月期の連結売上高見通しは6300億円)。